長い朝/
小川 葉
目を覚ますと
ベッドの上にいた
白いシーツがどこまでも広がり
睡眠中
あつくてはいだのか
山のように連なる毛布から
上昇する太陽が
まっすぐわたしを照らしてる
もう三日歩いた
一睡もせず
もはや眠る場所ではなかった
ベッドの向こうに
青く広がる海
みずから命を絶つように
遺書を書き
崖から飛びこむと
朝食のいい匂いがしてきた
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