せつないきもち/アンテ
 

どんなにくるしいときも
ぐっとたえて
かたときもはなさなかったけれど
とうとういっぽもすすめなくなったので
しかたなく
きもちをぜんぶてばなすことにした
あかるいきもちはとおりがかりのひとにあげて
くらいきもちはそらにはなって
いきばのないきもちは
じめんにあなをほってうめた
さいごまでこころにしがみついて
はなれないきもちを
むりやりひきはがすと
かさぶたをはがすようにいたんだ
やっぱりきもちをてばなすなんてまちがっている
おもいなおしたしゅんかん
きせつはずれのかぜがふきぬけて
さいごのきもちをかなたへとうばいさった
あわてておいかけたけれど
どんどん
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