天国への扉が木製であることについて/相良ゆう
 
言葉遊びじゃない。そして単なる間違いでもない! 何にも考えてなかったわけでもなんでもないんだ! わたしはきっと無意識のうちに、真実性を帯びる言葉というものが何であるかについて、悟ったのよ! まったく奥が深いものね。適当にな〜んも深いこと考えずつらつらつづっていても、わたしほどのすばらしい人間がつづればこれほどまでにすばらしい人間の真実に近づくことができるのね!)

 荒唐無稽な脳内妄想に沸き立ち、目の前に用意したほうじ茶と大福を喜びに震えながら口に運び、さあ一気に飲み込むぞといったところで、わたしは口に運んだ瞬間にわたしを大いに喜ばせた白くてニクイ奴を思い切り喉に詰まらせて全身でもだえ苦しんだ
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