媚態/
鈴木
まうわたし
孵った雛をこぼさないよう始終上を向いて歩くわたし
鼻をつまんで牧場の方を向かないわたし
ガムテープで蓋をしてほくそ笑んでいるわたし
わたしといえば布団の上で中学時代のメル友が送ってきた写真を見ていた。仰向けの手首に赤い傷と青ざめた血管が映えて題は『スティグマ』であった。ルーチンワーク的なやりとりをしていたら連絡がつかなくなった。最後に受信したのは
ポーズでしょ
って
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