野薔薇/るるりら
毒林檎を食べて死ななかった 白雪姫がいるように
姫というヤツは、毒より強い
ケダモノとクダモノとで できている
動脈と静脈みたいに
ケダモノとクダモノが
体の中をはしりまわっている
汚くなったり綺麗に浄化されながら
姫は ケダモノでクダモノなのさ
紅をさすときは きをつけないといけない
爪を研ぐときも きをつけないといけない
紅をささないときも きをつけないといけない
爪をきらない日も きをつけないといけない
姫なんかじゃない私は もろい
それでも
けなみのいい ゲダモノで いたい
それでも 艶のいい クダモノで いたい
なでられたとき やさしいように
くちづけされたら 甘いように
ことばをはなてば つたわるように
ケダモノでいよう たしなみ程度に
クダモノでいよう 投げキッス程度に
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