空の心臓/小川 葉
 
空のすみずみまで血はめぐり
いつもの午後が
今日も静かにあくびする

ふと目が合って
空の心臓が
止まりそうになった

手を繋いで歩いたら
真っ赤な大きな心臓が
名残惜しそうに
西の空へ沈んでいった
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