「窓越しの空から」/ベンジャミン
 
窓越しに揺れる景色が
ゆっくり刻まれてゆく

雲の流れは気ままです
鳥はすらりと通り過ぎ

風が隠れて笑ってます

動かないのは僕だけで
世の中はぐるぐる回り

まるで孤独のようです

無意味な時間に怯えて
焦ってはいないけれど

静か過ぎると不安です
僕が消えてしまうので

思わず笑い飛ばします

溜息はもう吐き尽くし
呼吸を忘れないように

胸を押さえて感じます

ごく当たり前の営みに
自分を照らし合わせて

踏み出せば同化できる

これは映画ではないと
窓越しの空は語るだけ

重たい体をのり出して

飛べるはずもないのに
夢ばかり見ている僕が

滑稽に映らないように
    
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