沈む月/もこもこわたあめ
 
「私のこと、本当に。好き?」

聞かれたら

抱くたびに気持ちいいのは本当
でも、肌を重ねるという儀式のつじつまあわせしてるんじゃないか
とか思っても口には出せないから

「・・・・・」

本当に答えられなくなりそうなくらい
笑って誤魔化して
抜け出せない輪廻にはまり込んでしまったような
もがけばもがくほど

素直な気持ちが見えなくなっていく

月が
沈んでいく
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