ラージ、ラージ、エクストラ/Ohatu
真ん中を行儀良く並べば、全員が通れるのに。
男の子が割り込もうとして。
並んでいた別の子を跳ね飛ばし
自分も跳ね返され
二人とも、ふたごの羽根にやられた。
それを見ているはずの人たちが、
どうしてか、同じように割り込もうとするのを
やめない。
ほとんど、プラットフォームに下りた自殺志願者を
助けるみたいで、あたしにはルールが分からない。
ルールはいつだって折りたたまれていて、
一生懸命にひろげても、しわを伸ばしても
裏面しか見えない。
―
田んぼが見えて、白鳥、歩き回って。
白鳥に乗って。
飛んで。
飛んでも落ちるだけさ。でも。
白鳥は、毎日洗濯するあたしのシャツより、
あたしより白い。
汗をかかない体が欲しいです。
そうすれば永遠だから。
―
行き止まりは、からっぽ。
それでもちゃっかり、家の場所は覚えてるの。
戻る 編 削 Point(1)