シナモンロ-ル/COCO
君は 必死にボートを漕ぎ進んでいるんだね
でもボートは後ろ向きで前に進むんだ
いつか必ず 大きな船で舵をとるんだよ
あなたはいつも 牙を剥き 鋭い爪で私を威嚇して
その奥にあるガラスの心を必死で守っていたね
その姿は痛々しくて 弱々しくて
憎らしくて 愛おしかったわ
そんなあなたが初めて優しい顔してそんな事を言って
そして私の前から姿を消したのね
ねぇ私は夢を見ていたの?
だってどうしてもあなたの影が見つからないの
あなたの牙の跡も
あなたの体温も
あなたの口唇も
私の身体は何も覚えてい
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