その情景が既に損ね/キリギリ
 
頭が悪いから割ったの
罪の意識が芽生えたわ
今じゃすくすく育って森みたい
私の居場所なんて水餃子の側で水餃子を食むしかないから
オルゴールが鳴り終わるまで息を吹いていたのだけれど
煮え立った水餃子は私が土下座するまで冷めそうもなくて
あんなに絨毯を間近で見るのは初めてだった
職人の意地と誇りを感じたわ
水餃子の下にうどんが隠れていたらどうしようかと
私は相対する器に対して規定する幅を計りかねていて
もしそうだったらうどんは極めて少ない量で
腹くちくなるにはほど遠くて
同時に水餃子そのものも表層に浮ぶ数匹で終りという
可能性を否定することは出来なくて
私は罪の意識の重さに
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