桜花散想/ゆきのかけら(翡翠)
 
糸をのこし切ったわたしを
あなたは最後を切らずに待ってくれていますか?

薄桃が埋め尽くしていく
紛れていく
見えなくなる
花びらが散り掠れる音が
かき消していく
聞こえなくなる
"きっとあなたは手を離してしまうよ"

他愛のない話と移ろう景色
何時か出逢うと紡いだ約束
ふわりとよぎる度
手を延べたくなってしまうから
ちらり手のひらに
降りた花びらを握りしめ
心にあなたとその色を広げていくよ


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