ひとりおにごっこ/山中 烏流
ゆっくりとした脈拍で
巡らせている
そのときの私を
あなたは
消えてしまいそうだと言う
そのあとで、
私は
小さく微笑んでしまうのだ
やはり、あなたのせいにして
微笑んでから
そして、
近付く手の平から
日だまりが
頬擦りをするように
あなたはいつだって
私の首筋で
眠ってしまうから
側にいたとしても
それは
寂しいのだと、思う
三度くらい
瞬きをしてから
私は
深呼吸をして
佇むべき、だろうか
そんな風にしたら
あなたは
泣いてしまう
だろうか
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