ノート/乱太郎
 

自分ひとりだけだったら
孤独な孤独だ


玄関ポストが口をだらあんと開けて
誰かの喜びを待っている


四角い太陽と丸い部屋
そんな宇宙があってもいい


いつか
また
どこかで
野原で遊ぶ小鳥にささやいた
それきり
そこには・・・
いつの日か
いずれ
その場所で


はら減った
はら減った
またひとりの瞳が閉じた


真実の言葉を吐いたことのない真実の口


四つの歌を聞かせてほしい
恋人に
母に
蟻に
海に
私は風のようにただ其処にいる


石を投げつけられた水面は
まるで臆病者みたいに震えている


無名の兵士たちよ!
君たちの墓を掘り起こす者は誰もいないだろう

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