彼女/舞狐
 
彼女がいやなのは
その事柄よりも
それを知らないでいる時間

彼女がいやなのは
戦わずして逃げること


彼女がいやなのは
無視されること


人は傷つきすぎると
誰もが自分を守ろうと
心を閉ざす


そしてそれ以上
深い感情の接触をしなくなる

いつしか心の扉をしめてしまった事さえ忘れてしまい


そして
その場の返事で
日々を濁す


時間と時間の合間に
自分を置き忘れてしまう
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