釣りの終わり/
北村 守通
釣竿折れた
ぽっきり折れた
イブニングの宴に取り残された
ボクの心も
ぽっきり折れた
慣れぬウェーダーで
ヨチヨチ歩き
岩場の傾斜に
足がくじけて
手にした釣竿
手と岩の間に
こらえきれずに
ぽっきり折れた
ボクの思い出
ぽっきり折れた
ボクの未来が
ぽっきり折れた
ぽっくり逝った
亡骸抱えて
鼻汁拭い
目をこすり
ボクは
バス停までの道のりを
一人寂しく
降りていった
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