ワルツ/エチカ
森が流れていくように
感じられ、
歪むリズムのように
ぼんやりと、
waltz ..... wa lt z ..
しゃこりしゃこりと音をたて、
ゆるく柔らかで儚げに指あとを残し
凪いだ草むらに影を潜める
はぐれものなのだ 誰もが。
声がした
まばゆいばかりの
リズムとともに
鼓膜から流れ落ちる自己へのホスピタリティ
病院の一室で
哀しい朝を抱え込んだ
艶のある夢
戦争はなかったんだよ
戦争は
起こらなかったのさ 結局。
誰かの声がする
のびゆく影の所在を探して
今宵も
ぼんやりと
W a l t z ...... wa l tz..
記憶のルポルタージュのように
あなたの中で
揺れる ワルツ
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