あなたがおちてくる/因子
 
午前四時五十七分
うつくしくひかりに濡れた朝のなか
しっとりと艶やかな群青に紺碧にきんいろのそらのなかを
あなたはおちてきました


たったひとり



東京は潰滅しました
炎をあげる間もなく
東京は焦げてゆきました

ひとびとはちいさなちいさな声で
なにごとか云いました
…だれにも届かない




わたしは東京の
端っこ、の方であなたを感じていました
端っこでもわたしの皮膚は
ずるずるになりました
わたしのからだは
すこしとけていました
だけどわたしは
東京の端っこで、あなたを感じていました




おちてきたあなた
わたしのあ
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