かぜのきおく/
小川 葉
はかいされたまちが
きおくをとめて
しにたえる
あのかぜは
どこへいくの
きいてもだれもこたえない
どこでもないところに
さっていくから
きこえてくる
はるのあしおと
はきなれたくつで
おぼえてる
あのころ
あのばしょで
はかなさはめぐり
かぜはいつか
はなのきおくになる
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