ニューデイ/yozo
 
最初、光は
薄ボンヤリとした色を
ポーンとよこす

ひと昔前の卒業式は、こんな花束であふれかえってた。
いつの間にか起きてきたキミがヒドイ寝癖で言った
かすみ草に右往左往して過ごした苦い青春を思い出し
僕はオレンジのガーベラだった事をぶっきらぼうに伝える
実は寝てないから声がかすれただけなんだけど
敏感なキミが“不機嫌”と勘違いして動揺する
最近は小洒落たカフェ系のブーケらしいよ。
キミの無意味なフォローを耳朶で聞き流し
僕は、夕焼けを煮詰めて出来た色の花弁の
しっとりした感触を思う

起き抜けのキミが淡く佇む隣に夜を超している僕
海と河の境目が蜃気楼みたく揺れてる
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