楽器幻想/
紅林
縁側で三味線弾けば寄ってくる雄猫一匹二匹三匹…
場末のバー 流しがアコルディオンで弾く小唄にうずく恋の古傷
億円の名器なれども叶うまじ 竿のはげたるビオロの美音
十五夜の月の明かりに誘われて少女の奏でる三味ぞ切なや
都までお供をせんとすがりよる遊女を脇に吹く一節切(注:尺八の一種。竹一節分の長さしかないところからその名がある。幕末に絶滅。)(ひとよぎり)
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