停滞する為のイベント/狩心
 
体のパーツを 四角い画用紙に敷き詰めて 新しい駅弁を作っている
髪の毛はスパゲッティ
腕はエビフライ
足は大根やら人参やら 和風の煮物
胴体部分はラザニア
爪や歯は 歯応えのある 沢庵や福神漬
脳味噌はカレーで 全体を包み隠すように垂れ流す
顔だけは使わない

皮膚や神経は包装のパックに使う
バーコードは目
駅弁の購入者を見定める為
今の時代は既に
買われる者が買う者を見定める時代
一体誰が私を
別の場所へと移動させるのか
ショーウィンドウの中で蹲りながら
流れる情報を見定めている

知らない誰かの
消費生活によって
私はその体内に落ちる
そこでは別の食
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