ふきだまり/エチカ
 
吐き出さなければいけないものが多くて僕達は
いつもふきだまりを求めている

押し出すことをいつも恐れて
留めておきたくなり、
残しておきたくなり、
手放すことが恐くなる

雨と同じ速度で落ちるにはどうしたらいいんだろう
ゴミ処理場で静かに焼かれていくバナナの皮のように
ぼんやりと焼け落ちるにはどうしたら




夜明けのかすんだ視界の先に
ぼんやりと浮かんだSOSのサイン
はじかれる眠りの浅さとか
季節外れの網戸越しに覗く冬の景色について僕達は
全て土に埋めてしまえばよかったんだ


光を灯したロウソクの
静寂を抱え込んだあの朝に
破裂しそうな退屈を
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