「 ぼくらのつめたい亡命都市。 」/PULL.
 
ては、いけない。




七。


 今日も空を鳥が渡り、広場で、配給がはじまる。ぼくらはそう生まれついたものなので、誰いうこともなく集まり、列ぶ。広場の真ん中に列べられた肉は、どれもつめたく凍り付いていて、ぼくらはそれを素手であたため、その場で、食べる。
 それが何の肉かなど、誰も、知ろうとも、しない。












           了。


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