おとうしゃん/
小川 葉
おとうしゃん、おとうしゃん
三歳の息子が僕を呼ぶ
お父さん。
一瞬
低い声で
青年の眼差しを見た
もう彼の大人は
目覚めはじめてるのかもしれない
おとうしゃん、おとうしゃん
好きな女でも出来たのか
それとも家を出て行くのか
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