わたし歴史館/こゆり
今まで歩いてきた道のりは
華々しいことなんか
なんにもなくて
ずっと思い描いていた
理想の自分
それは、もっと
でも
そうやって歩いてきた道のりが
わたしそのものなんだ、と
ようやく気付く
その道のりを
確認しながら
また一歩
目指す場所は
これからも変わらない
だけどその幾通りもの
道のりを
迷いながら
笑いながら
哀しみながら
出会ってきた人たちを
これから出会う人たちを
大切にして
わたしの歴史に
名前を残す
その場所に
一歩でも近づくために
*
理想の自分に
近かったから
あなたを
好きになったのかな
跡、だけでも
わたしの歴史に
忘れないよう
記して
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