ピース、ストロボ/高田夙児
 
            「六月の、(送信)」

                 今日はすごくきれいな日でした
                 空気が澄んでいて
                 前を歩く友人の
                 肩の線とか振り返った頬の輪郭とか
                 美しくて 思わずぎゅっと
                 唇を噛んでしまって
                 なんか
                 きっとずっとこの瞬間を
                 生きていきたいなと思いました
                 晴れた日の空
                 の下
                 肩を並べて歩いた友と
                 路地裏で猫と戯れた
                 午後
                 そんな日




                     
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