花あそび/渦巻二三五
 
これではない、
これではない、と言いながら
なにも指し示すことができず
しかしそれは確かにあるのだと言う

散り敷いた花びらかきあつめ
その手をかかげあげても
ばからしいと言う

見上げる花のまぶしさを
どうやって手に入れよう

せめてもと
花びらを風に流してあそんだら
埃が目に入って痛い
土まみれだ

それではない、それではないのだよ
と、土まみれを嘲笑うおまえ
ちがう、ちがう、
と涼しく言いつづけて
握りこぶしを隠している

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