ひめくる/clef
 
もどる必要のなくなった ページの裏に 
目が覚めているときには見えなかった 指が めくる 
なぞるもののほうへ 卑怯なペン先が刺す 

揺れない手の真下で

けっして 動かないのだと云って 
振り向きざまに 見えた横顔の
忘れかけていた 頬のカーヴ 見ないで
って 云う

何も愛おしくないし 想像もしない 

編集された カレンダーの日付が 
隠せなかったものを
暴きはじめる
一行ふり絞るのにも もう余裕はみえなくて ぎりぎり
推敲のルールをおしえてほしい

なんだか疲れるね 
何とかいう若年性の病みたいに
明るすぎるから 印象に残らない

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