時の滴る/さくらほ
 
目を閉じて君を感じる夜の音甘く静かに時の滴る



ひたひたと君が浸透した体溺れはしない自分自身に

夜の度形を変えて現れる月も今日の私を知らない

えいえいと刺すよな寒さ丸くなる 春の気配に躓く足元

涙から生まれたものを温めて私は四月さよならを言う

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