ピーチティ。/
りぃ
桃の味なんてしないわ
紅茶に潜ませた桃色が匂うだけ
真っ赤なソファが拒絶
白いシーツの群れが
羊に見えたのは内緒
絡めた指から零れたのは
夜粒の欠片だとあなたは言うけど
違うわ
あなたのネクタイから匂う
エキゾチックなフローラルよ
愚問
口をつぐんで先を待つ
合わない視線に気づいたら
フェイクでもいいから
ピーチティ口に含んで
桃色の口付け
今夜はそれで許しても構わない。
戻る
編
削
Point
(2)