純粋正義への架橋9/チャオ
色彩は光の反射らしい。ということは、色彩を放っているのは光であり、物ではない。物は、色彩の可能性だけしか持ちえていない。
まったくの暗闇の中で、それらの真実の色彩は表象する。そこで唯一、闇でないものは光だけだ。物は、第三者の出現(光)によってのみしか、その可能性を発揮することは出来ない。
物に色彩が帯びなければ、物は真実の形をそこに表象させることになる。だが、それに惹かれるものは少なく、また、だれも、それに気がつかないことだろう。
これは視覚という感覚の世界での話になる。
もちろん手に取れば分かるし、ぶつかれば気がつく。そうではなく、闇の中にある、遠くの富士山であったり、琵琶湖
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