ソーセージ/氷水蒸流
美しい詩があった
あんまり美しいので
みんなが声に出して読んだ
あんまり美しいので
他はどうでもよくなった
草は伸びるのをやめ
タイヤも、カネも、太陽も
回るのをやめた
ぼくは回った
お隣さんは秒針にポチと名付け
あとは逃がしていた
詩のわからないヤツらは
詩人の首に賞金を懸けた
その金で殺し屋は世界を買った
彼は神だ
と言ったニュースキャスターは
今日もテレビに映っている
とある屋上で
殺し屋と詩人が談笑しているのを
誰かが見たそうだよ
[グループ]
戻る 編 削 Point(8)