首吊りロープ/
雨を乞う
音と暴風雨で切り裂けたら、チェロ弾きの指はそんなに痛くない筈なのに、狂ってばかりもいられず、規則と倫理と道徳の上で夏になっても冬眠し続けている星忘れの民が夢の中でも蓮を食べている。
君を果てなく想っても思い出ばかりが加速する。僕を恐れているのかい?ああ、そうだろう?たかが一本のロープで!たかが一本のロープでこんなにも陰鬱で芳しき死の臭いを漂わせる、あの造形が僕は好きだな。さようならだけでは物足りないんだ。
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