「 モドキストP.の独白その一。陽気なおちんちんと射精モドキと父モドキ。或いはぼくのニンゲンモドキ宣.../PULL.
 
はぼくがこの手で、殺したのだから。


四。

 あの日。父モドキは、カブレどもが決してその存在を認めようとしない病(カブレどもが連れてきた医者たちは、ニンゲンモドキがニンゲンの病になど罹るはずがないと言った)、脳髄を喰い尽くしてゆく毒蟹の、あの痛みの中で、ぼくに殺してくれと懇願したのだ、だが父の死は死モドキだとカブレどもは言う、あれが死モドキであればぼくは、父を殺していないことになる、ニンゲンモドキであるぼくは殺人者になれず、殺人者モドキにすらなれない、ニンゲンモドキにとっての死が死モドキであるならば、今ぼくのこの命は、命モドキということになるのだろう、なるほどそうだ、だからこの島国で
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