ランプとジャンクション/雨を乞う
 
れたと思い込み、笑ってしまう、泣きたい風なのに。化石みたいに濁った灰色と黄色が混ざる月が、宇宙の果てにあるメトロポリスに連なる機械仕掛けの山脈に落下していく。きっと地面に触れたら崩れてしまいそうな、次はもうないような、そんな気がしている。いい加減な昨日とあやふやな明日でごまかした現在を生きるための方法は、そんなことばかり考えていた一秒が永遠に続いて日々を成す、はっと我に返る。真っ黒な世界の終了、恐れなど皆無だ、等間隔で並ぶナトリウム灯がまた朝を急かしてる、そこへ向かうだけなんだ。

 君に言いたい事がある、残さず聞いていて。

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