ひかりのは/石川和広
 
もうだめかもしれないと思ってる瞬間に、へんな電話がきたり、エロメールが来る。 たぶんそれもいいんだ。世の中はノイズの中を、まだ心拍している。不整脈だとしても。 きらいになれないんで人をにくむんだ。ありがたさに答えられずに、うわごと苦しく倒れるんだ。 そんなとき 父が悲しい目をすると、暗い山の中のシダの、葉の露を感じて、 遠くから、僕の陰影を持った侍が残忍な刃を光らせる かなしかな

ひかりの葉

もろ刃の美のおそろしき

水晶体 
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