五感/松本 涼
 


     ▲
    そして
   どこまでも
  群青の闇を往く
  魚のあとを追い
 かつての白い肌は
 鈍く焼けてしまった

  水の角を曲がり
  更に水を下る
   海の呼吸が
   波を繋げて

   僕の五感は
  溶け始めている





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