街路/
水町綜助
くちぐちにわめき散らした街頭
濁音をことさらに強く
街なかを わき腹よりみぎ胸に向けて
ハープ 鉄橋の罅(ひび)割れの
痛みらしき
路線が走っている
いかずちや のたうつ小蛇ほどに
うねって
もはや境界をつなぐうちに
きっとわたし死んでしまう
人身事故列車
とがる金属の音
なまあたたかい真鍮
なまあたたかく変色する真鍮
と血液に日々
融点がないなら
わたしはひろがり
自然に死んでゆき
また、そんな嘘をもついている
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