言葉の先へ/坂本隼人
記憶の片鱗に生きる
映像はやがて言葉となり
詩人としての失策に気づく
脳のもう少し深いところに住む住人を
少しの間 別居させる
イメージを > 意味 < ではなく
≧ 感覚 ≦ として置き換える
やがて文体に変調をきたし
リズムと脈絡が崩壊してゆく
連鎖もない
そこにあるのは〈事実〉と「仮象」
上下左右に乱舞して
おのれの中身を掻き混ぜる
言葉を超え 脳をそのまま置き換える
意味のない言葉が集い
個々が主張し合っている
‘その瞬 ‘‘
詩人としての役割を果たし
僅かな恍惚感に浸るのだ
何ともない季節に訪れる
僅かな時間 些細な感性
引き出し、感じ、写し出す
言葉の行方を導くために
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