0円/亜樹
めてしまおう。
ただの友達の一人にしよう。
こないだ靴買った店の店員さん
かっこよかったじゃない。
中学生でもあるまいし、
いつまでもだらだら引きずってたってしょうがない。
身近で誰か、見つければいいんだ。
出会いがなければ探せばいい。
彼にこだわる必要なんてない。
そう、思う日もある。
そうゆう日に限って
ケータイはなるのだ。
私以外にも
いくらだって友達はいるのに
「0円だから」という理由だけで
彼は私にかけてくる。
今日あった話をして
愚痴を聞いたり聞いてもらって
電話を切った後は内容が思い出せないような、
話をする。
話してるときの、さみしさと
切ったあとの、さみしさと
そんなさみしさを覆い隠す嬉しさで
私は結局また再確認させられるのだ。
「好きだなぁ」と。
今は通話が無料の時間ではないので
彼から電話はかかってこない。
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