2005/水町綜助
銀色の電車が水の中を走って
クレイジーパターンの看板
ヘッドライト電灯に炙りだされた
乗客たちの吐く息は白く
白く浮かんでから固まって落ちる
カランと音を立てて
真っ赤に錆びた沈没船
冷めないスープ乗せて
海溝から昇るシャボンに崩されてる
眠っていたよ僕
誰が見ていた景色なんだろう
トンネルを抜けてひかり
君が海をのぞきこんでた
幻惑を覚える僕
僕に幻惑を与えるのは君
パレットが割れたような彩り
君が僕に差し出すんだ
飛び散った絵の具
空と海に染み
僕は初めていろいろなことを知った
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