まよなか/
Utakata
がだんだんと自分の周りに濃くなっていく
まよなか
彼らは闇の中を無限に降下していく
眠る人たちのまなざしから逃れて
その時間にしか生きられない彼らは薄く笑う
朝が訪れるには
未だに多くの時間がかかることを彼らは知っている
まよなか
彼らは小さな声で物語を続ける
目覚めている生物たちに決して見られることのない出来事が
少しずつ闇の中で紡がれつづけていく
戻る
編
削
Point
(4)