亡骸の晩餐会/雨霧
 

そっと触れた涙に 苦しいよと呟いた亡骸
世界の終わりの鐘が響いて 馬鹿らしい晩餐は始まった
割れた月の破片は飛び散る 抵抗する術なぞ考える事さえ出来はしない

貴女と笑い誓い合った 唯一のその約束は忘れない
いつまでも消えないものがあるなら それが僕らの愛であって欲しい

君が居て欲しい
空は青く雲は白く そんな世界で在って欲しい。
僕から見えない所へなんて 守ってあげられない所へなんて
そんな所へ消えないで欲しい 行かないで欲しい。

青い月に共に祈ろう 血塗られた手を次は何色で染めようか。

君が居て欲しい
朝は鳥が鳴き夜は風のざわめきが鳴る
そんな世界で在
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