クマメモ1/あすくれかおす
 
傘をする少年がいたら
きっとわたしは「おかえりなさい」と
雲語で呼びかける 

そのときのわたしは
ひょっとするとシロクマのようなカタチをしていて 


わたしの言葉は
「いってらっしゃい」のような音色で聞こえるかもしれない

いってらっしゃい(おかえりなさい)
ただいま(やあひさしぶり)
わたしのくも(シロクマ)


(もうすぐ大学生を終えるわたしは
久しぶりにまたひとり
こうもり傘をしながら
シロクマを横目で見つめている)








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