残響の鳴り止まない、あらゆる季節とその日々の中で/2/rabbitfighter
いつも誰かが口笛を吹いている
長い廊下に響き渡る
外は晴れ
青空には適度に雲が浮かぶ
見たくも無いものばかり目に入ってしまう
聞きたくも無い音ばかり耳に入ってしまう
外は晴れ
青空には適度に雲があるほうがいい
祈りは終に届かない
何度でも言うよ
祈りは終に届かない
雲ひとつ無い空に吸い込まれるまま
やがて薄れていく
なんて青空だろう
今日は
冷たい御影石のベンチに寝転んでいると
身体の熱が吸い取られているようで寒い
君のために巻いた煙草に火をつける
そのまま−寝転んだまま
肺に充ちた煙を吐き出した
もしも魂を信じるなら
魂の存在を信じるなら
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