日曜日の朝。/狠志
月に一回くらい、日曜日に休み欲しい?
仕事中に聞こえた気がした。
ちょっと考えてみた。
何でなんだろって。
まだ結婚もしてないから、
朝から好きなヒトとの朝なんて、
ないんだし。
特に理由も見当たらなかった。
班長が気を使ってくれたのは、
母親って感情がふっと沸いて来たのだろうか。
けれど、僕は母親にはなれないのだから。
その気配りが理解できることはなく。
それならば、他の誰か解る人に。
日曜日のゆるやかな朝を、あげて欲しい。
そう思った僕は、いつ父親になれるのだろうか。
戻る 編 削 Point(1)