自葬/maynard
 
どれでけ不幸になれば
喜んでもらえるのだろう
どの位傷付けば
気付いてもらえるのだろう

彼はいったんだ
「全部で3回あった」
ナイフで刺すように
指を指すんだ
呪いの様に
自分の名前を唱えるんだ

自分の部屋の物が
たとえばベッドやソファやテーブルが
手持ち無沙汰のように感じたら
誰かを連れてくればいい

何かを望むなら
与えればいい
それが死であったとしても

まだ生きてるんだねぇ
まだ微笑んでいられるんだねぇ
それがせめてもの手向け
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