遠い国/
信天翁
いつの日にかめぐりあいたい
半生のうちで別れたひとたちと
春の朝なら花園のなかで
夏の昼間なら木漏れ日のしたで
秋のゆうべなら紅葉のしげみで
冬の夜中なら街灯のかたわらで
いつの日にかめぐりあいたい
半生のうちで喪ったあまたの四次元とも
そして
いとおしげに笑みを湛えて
握手を交わしたい
いじらしく第二のわらべとなって
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