凍結した道路を疾走する朝/黒猫館館長
 
い。
ホンダ・スクーター・ディオだ。

凍結した道路上を疾走する。
走る!
走る!!
走る!!!

眼に雪の粉が入る。
もろに寒風が身体に当たる!
後輪がスリップする。
いかん、危険だ。
それでも、うしろから、車が、来ている。
ここで、止まったら!

激突だ!!

死。
死だぞ。
死あるのみ。
地獄行きか。
いや、極楽へ行きたい。

詩で死を語る。
悲しいことだ。
わたしとて、
詩では花を語りたい。

甘ったれるな!!
そんなことを。
考えている、暇はないぞ!
信号が黄色に変わる。
さあ、止まるか!?
右折する。
さあ、突っ切るか
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